債務整理を検討する際、数多くの弁護士事務所や司法書士事務所が存在し、「どこに相談すればいいのかわからない」と迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
そんな中、債務整理に特化した実績を持ち、利用者からの信頼も厚いのが司法書士法人TOTです。しかし、司法書士法人TOTとは一体どのような事務所で、債務整理の相談先として本当に適しているのでしょうか?
本記事では、司法書士法人TOTの特徴や評判、実際の口コミ、依頼する際にかかる費用、相談の進め方などを詳しく解説していきます。事務所選びに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
司法書士事務所TOTとは
司法書士事務所TOTとは、東京の新宿と八丁堀にオフィスがある司法書士法人です。
司法書士事務所TOTの概要
司法書士事務所TOTの概要は次の通りです。
名称 | 司法書士法人TOT |
---|---|
代表社員 | 司法書士 坂本知昭(東京司法書士会)
司法書士 沖丈晴(東京司法書士会) |
所在地 | 〒160-0022 東京都新宿区新宿一丁目6−5 シガラキビル2階 |
事務所開設 | 2022年11月1日に法人化 |
営業時間 | 10:00〜19:00 |
取り扱い業務 |
|
司法書士法人TOTは、2022年に法人化した司法書士法人です。
新宿区高田馬場にある高田馬場法務事務所と、八丁堀にあるアイクス司法書士事務所とが合併してできた司法書士法人で、いずれも債務整理などの分野を得意としています。
代表の坂本知昭司法書士(2005年司法書士登録)と沖丈晴司法書士(2009年司法書士登録)らが、債務整理、消費者被害、相続、不動産・商用登記業務など幅広い分野を取り扱っています。
司法書士法人TOTの評判・口コミ
司法書士法人TOTの評判・口コミについて確認しましょう。
Googleクチコミの星の数
法律事務所・司法書士事務所の評判を検討するための一つの指標として、Googleクチコミの星の数があります。
法律事務所TOTのGoogleクチコミの星の数は次の通りです(2025年7月7日現在)。
新宿区のオフィス | 4.2(合計134件) |
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八丁堀のオフィス | 5.0(合計3件) |
新宿区のオフィスには134件もの評価があり、それで4.2の高水準にあることから、相談・依頼した人の満足度は高いと見られるでしょう。
また、八丁堀のオフィルについて5.0と高評価ですが、合計が3件であることを考えると参考程度にしかならないといえます。
司法書士法人TOTの良い口コミ
司法書士法人TOTの良いクチコミには次のものがあります。
債務整理(任意整理)を7社依頼しましたが無事に全て解決していただき非常に感謝しております。
情報商材や出会い系に被害等が主とお伺いしておりましたが、債務整理もできると聞き非常に頼りになりました。
債務整理等も非常に丁寧に担当の方が行ってくれるのでおすすめです。
また何かあれば依頼しようとおもいます。
このクチコミは、7社もの借り入れについての任意整理について、すべて無事に解決してもらったという依頼者からの口コミです。
司法書士法人TOTは債務整理のほかにも、詐欺や消費者被害について力を入れており、その口コミが多い中ですが、債務整理を入し、担当司法書士が丁寧に任意整理を完了してくれたこと口コミを投稿しています。
7社もの会社の債務整理を完遂したのは支払いの調整やスムーズな和解をミスすることなく行えたことがわかります。
お久しぶりです。あれから債務返済は順調にいっています🙂5年かかると言ってましたがやりくりして約1.5年分の支払いを終わろうとしているところです😊順調に行けば早くて2年は終わるかもしれません。
ところで、わからないところがありますが、あたしはインスタの副業に騙されて…キャッシング会社を借りてまで使って…バカげたことをしたな…と思っています😞あの、騙した会社は潰れていたんじゃないかな…と思います😞結局、全額どころかお金戻ることはできなかったです😞少ないお金をやりくりして本当に苦労しました😞
今は障害者雇用ではないが、雇用のある事業所への仕事ができるようになったので少しずつですがまだ返済が続いています。
インスタの副業詐欺に騙された結果借金をしてしまった方が債務整理を依頼したものの口コミです。
副業詐欺についての返金は叶わなかったものの、債務整理を成功に導いたことに感謝する内容となっています。
不動産購入時にお世話になりました。
とてもフレンドリーで相談しやすかったです。今後、相続や登記などで何かあればまたお願いしたいと思います。ありがとうございました。
この口コミは不動産登記を依頼した依頼者の口コミです。
相続登記を依頼したものと思われ、フレンドリーで相談しやすかったことが投稿されています。
司法書士法人TOTの悪い口コミ
司法書士法人TOTの債務整理の悪い口コミには次のものが挙げられます。
最悪!
お金を払ったら何もしない・・
不信感でいっぱい・・
何もしないでお客からのキャンセルを狙っているのでは・・
Google口コミ
詳しい内容が不明なのですが、債務整理を依頼した人が、何もしてくれておらず不信感を募らせている内容です。
この口コミについて司法書士法人TOTから次のような回答をしています。
ご依頼案件の内容により、進捗状況に差異がございますが、もしも債務整理案件のご依頼の場合、月単位で積立状況などを慎重に確認させて頂きながら進むお手続きとなっております。
調査結果も3カ月程度要する業者がおりますので、kilyousuke様のご状況によってはご報告できる内容がない状況の可能性がございます。
※進展があり次第都度ご報告を心掛けさせて頂いております。
もしこの依頼者が依頼から1~2ヶ月程度しか経っていないにもかかわらずこのような口コミをしているのであれば、積立が済んでおらず案件の進捗として報告するものがなかった状況になるでしょう。
もっとも、どの程度の期間でどんな進捗の共有があるのかを依頼時に説明していればこのような誤解は避けられたといえる可能性はあります。
コンサル詐欺に会い、実績もあるどのことで、ご依頼させて頂きました。
無事に全額返ってきたのでよかったです。しかし、こちらから連絡をしないと、連絡を頂けませんでした。
もっと進捗具合を細かく報告してほしかったです。
また、返金が決まり、「早くて〇日までに返金されるかもしれないけど、もしかしたら遅くなるかもしれない」と言われました。
しかし、その〇日から1ヶ月以上経っても返金されず連絡は来ませんでした。
こちらから聞くと、返金には最長2ヶ月かかるとのこと。
そのことを知っているなら伝えてほしかったです。
以来前は丁寧に話を聞いてくれましたが、依頼後は放置したままでした。
副業に興味を持っていた時に思い切ってやってみようと高額のツールや講義の登録をしました。講義を受けると言っても予約した日に電話で1時間程度、後はこちらに投げやりで、このままでは保証されている期限内に稼げると言われている額には到底及ばないのではと、不信感が拭えず、藁にもすがる思いでこちらの法務事務所様にお願いしました。
LINEでのやり取りで隙間時間に相談でき、その後の電話で丁寧に私の話を聞いて頂きました。
きちんと話を傾聴して下さって、その副業はどう言う仕組みなのかや、今後どうしたら良いかなど詳しく丁寧に何度も説明して下さって、そこに安心感を抱く事が出来ました。ただ一つだけ、他の方も書かれていましたが、こちらから連絡しなかったら、相手の企業とのやりとりが開始されたのを教えて下さらなかった事ですかね。あちらとのやり取りがいつから開始されるのか不安で連絡した際に、すでに二回ほど相手とやり取りしたとの話を聞いたので、そこも教えて頂けると安心出来るのかなと思います。
誰にも知られる事なく相談や依頼をする事ができて、私が不安になってLINEした事にも丁寧に返信をして下さって大変有り難かったです。
全額返金とはなりませんでしたが、私が想像していたよりも多額のお金が戻ってくる事になりました。
本当に感謝してもしきれません。
副業のうまい話にのってしまいました。
カード決済後に不安になり、開始前でしたのでキャンセルを申し出たところ、全額返金は難しいと言われこちらに相談させて頂きました。
支払ったお金は、全額ではありませんでしたが、全額に近い金額が戻ってきました。
迅速な対応感謝致します。
進行状況などの連絡はこちらが一報入れて答えてくださる感じでした。
LINE対応もしてくださっていたので、想像していたより気軽に相談できてよかったです。
司法書士法人TOTの司法書士費用
司法書士法人TOTでは、債務整理に関する費用が明確かつ業界でも比較的リーズナブルに設定されています。
分割払いや後払いにも対応しており、経済的な余裕がない方にも配慮された料金体系です。
相談料 | 無料 |
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任意整理 | 着手金:1社あたり20,000円
※ヤミ金融、不動産担保ローン、保証人付きの債務等は別途費用が発生する場合もあり 解決報酬金:1社あたり20,000円 減額報酬:10% |
過払い金請求 | 不明 |
自己破産 | 同時廃止250,000円
少額管財300,000円 |
個人再生 | 不明 |
※いずれも税別
司法書士法人TOTの司法書士費用は着手金が20,000円となっており、任意整理の相場が20,000円~50,000円であることにかんがみても非常に低い水準にあり、良心的であるといえるでしょう。
参考:任意整理の費用相場|安い弁護士比較や払えない場合の対処法も|サイナビ
司法書士法人TOTに債務整理を依頼するメリット
司法書士法人TOTに債務整理を依頼するメリットには次のものが挙げられます。
詐欺被害・消費者問題で借金を負った場合には返金のための行動を起こしてくれる可能性がある
司法書士法人TOTに債務整理を依頼するメリットとして、借金をした原因が詐欺被害・消費者問題にある場合は、返金してもらうための行動を起こしてくれる可能性があることが挙げられます。
司法書士法人TOTが強みを持つ業務として、詐欺被害・消費者問題の被害者救済があります。
中には返金してもらうことが叶わず悪い口コミがされていることがあるのですが、返金に成功して感謝する口コミも多数寄せられています。
借金をする原因として、詐欺被害に遭ったり、消費者問題に遭ったことが原因であることがあり、このような場合その返金に向けた手続きも検討してもらえる可能性があります。
比較的安い費用で任意整理を依頼できる
司法書士法人TOTに債務整理を依頼するメリットの一つに、任意整理の費用が比較的安いことが挙げられます。
サイナビがおすすめする他の弁護士・司法書士と比べてみましょう。
事務所名 | 任意整理の費用 |
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司法書士法人TOT | 相談料:無料
着手金:1社あたり22,000円 解決報酬金:1社あたり22,000円~ 減額報酬:11% |
はたの法務事務所 | 相談料:無料
着手金:無料 解決報酬金:1社あたり22,000円 減額報酬:11% |
ベリーベスト法律事務所 | 相談料:無料 手数料:負債額に応じて応相談 報酬金:1社あたり22,000円 減額報酬:減額の11% 事務手数料/1件 44,000円 |
アディーレ法律事務所 | 相談料:無料
基本費用:47,300円 報酬金:1社あたり22,000円 減額報酬:11% |
東京ロータス法律事務所 | 法律相談:無料
着手金:1社あたり22,000円 解決報酬金:22,000円 減額報酬:11% 1件につき諸費用¥5,500 |
※いずれも税込
任意整理の費用の安さではなお魅力的な存在であり、任意整理を希望する場合には選択肢として抑えておくべきといえます。
司法書士なので権限の制限に注意する
司法書士法人TOTは司法書士の権限に基づいて債務整理をしています。
債務整理は弁護士・司法書士が行っていますが、司法書士は弁護士法第72条によって、法律で定められた例外のみ債務整理の業務が可能です。
司法書士が債務整理で認められている権限は次の通りです。
- 140万円以下の任意整理・過払い金請求
- 自己破産・個人再生の書類作成代行
特に140万円以上の過払い金請求や、自己破産・個人再生における申立代理人ができない点に注意が必要です。
過払い金が140万円以上ある場合にはあらためて弁護士に依頼したり、司法書士に書類を作成してもらって自分で裁判所での手続きを行う必要があります。
また自己破産・個人再生の場合書類作成代行にとどまるので、裁判所では本人が申立てするのと同視されます。
その結果、少額管財や同時廃止という簡易でお金がかからない手続きが利用できないことがあります。
債務の額が多い場合には自己破産・個人再生を検討しなければならないため、注意が必要です。
司法書士法人TOTに債務整理を依頼する場合の方法
司法書士法人TOTでは、債務整理の相談・依頼を複数の方法で受け付けています。初回の相談は無料で、匿名相談にも対応しているため、まずは気軽に連絡できるのが特徴です。
電話で申し込む
債務整理の相談をスムーズに進めたい方には、まずは電話での申し込みを利用するのが最もおすすめです。
電話での相談は、直接会話をしながら現状を伝えられるため、対応が迅速でその後の手続きもスピーディーに進行しやすいというメリットがあります。
電話をかけると、まずは専門のスタッフが丁寧にヒアリングを行い、現在の借金総額や返済状況、収入の有無などを確認してくれます。
そのうえで、状況に応じた最適な債務整理手続きについて、司法書士が具体的に提案してくれる流れになります。
平日は仕事や家事でなかなか時間が取れないという方も、まずはその旨を伝えることで、時間外や土日祝の対応について柔軟に相談できる可能性があります。
公式には対応時間外であっても、個別にスケジュールを調整してもらえるケースもあるため、遠慮せずに申し出てみましょう。
電話での初回相談が終わった後は、司法書士から必要書類の案内があり、本人確認書類や債権者情報の提出などを行うことで、正式な受任契約へと進みます。また、分割払いや後払いといった費用面での相談もこのタイミングで可能です。
経済的に厳しい方でも、無理なく手続きを始められるよう配慮されているのが特徴です。
メールで申し込む
忙しくて電話をかける時間がとれない方や、対面・音声でのやり取りに抵抗がある方は、公式サイトに設置されているメールフォームを利用してみるのがおすすめです。
24時間いつでも送信できるため、深夜や早朝といった時間帯でも気軽に相談をスタートできるのが大きなメリットです。
メールフォームでは、名前・連絡先・借金の総額・借入件数・現在の返済状況など、必要事項を入力して送信するだけでOK。
送信後は、担当スタッフから確認メールや追加の質問などが届き、メールでのやりとりによって相談内容が進められていきます。
フォームの入力項目はシンプルで、匿名での問い合わせや簡易的な内容確認にも対応していることが多いため、「とりあえず話だけ聞いてみたい」「自分の借金は債務整理に向いているのかを知りたい」という方にも利用しやすい手段です。
なお、正式に手続きを進めるには、最終的に対面での面談やWEB会議形式での相談が必要となりますが、初期段階での簡単な質問や、手続きの流れ・費用の目安については、メールでも丁寧に回答してもらえる場合があります。
時間や場所を選ばず、自分のペースで相談を始めたい方にとって、メールフォームからの相談は非常に便利で安心な選択肢と言えるでしょう。
司法書士法人TOT以外に債務整理の相談をおすすめする事務所
法律事務所FORWARD以外にも相談をしたい、依頼を検討したい場合におすすめの事務所をご紹介します。
はたの法務事務所

引用元:はたの法務事務所
- 相談件数20万件以上の実績
- 相談料が完全無料
- 全国出張相談が無料
- 費用の分割払いが可能
- 女性専用の無料ダイヤルあり
はたの法務事務所は、司法書士として27年以上の豊富な実務経験を持つベテランが在籍しており、これまでに20万件以上の相談を受けてきた信頼と実績のある司法書士事務所です。
事務所は東京と大阪に拠点を構えていますが、全国どこからの相談にも対応可能で、出張相談であっても無料という利用しやすさが魅力です。
相談料自体も発生しないため、費用を気にせず気軽に相談を始められます。
また、女性が安心して相談できるよう、女性専用の相談ダイヤルも用意されており、利用者目線の配慮が行き届いている点も特徴のひとつです。
債務整理の手続きは内容によって費用が高額になるケースもありますが、はたの法務事務所では分割払いや柔軟な支払い方法に対応しており、経済的に厳しい状況の方でも依頼しやすい体制が整っています。
とくに任意整理の実績が豊富で、誰でも簡単に使える無料の減額診断ツールが公式サイトに用意されているため、匿名で借金状況を把握したい方にも最適です。
口コミでも「手続きが早かった」「スタッフの対応が丁寧だった」といった高評価が多く寄せられており、初めて債務整理を検討する方にも安心しておすすめできる事務所です。
弁護士法人みやび
弁護士法人みやびは、借金問題を得意とする法律事務所で、平成21年の開設以来、これまでに4,000件を超える相談・対応実績を誇ります。15年以上にわたり、債務整理の分野で多数の案件を手がけてきた信頼と経験があります。
代表の佐藤秀樹弁護士は、慶應義塾大学法科大学院の実務ゼミで講師を務めるなど、教育の現場でも活躍している人物です。慶應義塾大学法学研究所でも講義を担当しており、法律実務のプロフェッショナルとして高い評価を受けています。
相談の受付時間は朝10時から夜8時までと幅広く、土日祝にも対応しているため、仕事で平日が忙しい方でも相談しやすい環境です。とくに任意整理に関しては、債務が少額の方や経済的に厳しい方への配慮として着手金0円~のプランが用意されており、費用倒れを防ぎつつ現実的な解決を目指せる仕組みが整っています。
弁護士法人オーガスタ
画像引用:弁護士法人オーガスタ公式サイト
- 法律相談が無料
- 年間44,000件もの法律相談実績(2022年6月~2023年5月までの実績)
- 無料の減額診断あり
- 支払総額が減額できた人は80%以上(2022年1月~2022年12月までの実績)
弁護士法人オーガスタは、東京都を拠点とする法律事務所です。所属する弁護士は4名おり、それぞれ異なる専門分野を担当しているため、債務整理をはじめとして多岐にわたる法律問題に対応できる体制が整っています。
同事務所は、年間で44,000件という膨大な法律相談の実績があり、その豊富な経験が大きな強みとなっています。相談料は無料となっており、実績豊富な弁護士に費用の心配なく相談したい方にとって、非常に利用しやすい事務所です。
司法書士法人 赤瀬事務所

引用元:司法書士法人 赤瀬事務所
- 事前予約で休日・時間外の対応も可
- 全国出張可能(出張費、交通費等は別途発生)
- 初回相談が無料
- 借金問題の相談実績数50,000件以上
司法書士法人 赤瀬事務所は、2020年開業と比較的新しい事務所ではありますが、司法書士としてのキャリアは長く、借金問題は50,000件の実績があります。
3人の司法書士が在籍しているため、スムーズに対応してもらいやすいでしょう。
事務所は大阪にありますが、全国出張も可能ですし、無料相談もあるので依頼のしやすさが魅力と言えます。
債務整理とは
なお、参考までに債務整理とはどのようなものかおさらいしましょう。
債務整理とは、借金の返済が困難になった人が、法的・私的な手続きによって借金の減額や支払方法の変更、あるいは免除を目指す制度の総称です。
大きく分けて「任意整理」「自己破産」「個人再生」の3種類があります。
いずれも債務者の生活再建を目的とした制度であり、状況に応じて適切な方法を選ぶことが重要です。
債務整理を行うことで、借金の返済額が減ったり、支払いの督促が止まったりするため、多重債務や長期延滞に悩む人にとっては有力な解決手段となります。
ただし、それぞれの手続きにはメリット・デメリットがあり、信用情報(いわゆるブラックリスト)に登録されるなどの影響もあります。
そのため、どの方法を選ぶかは専門家と相談しながら慎重に判断することが大切です。
任意整理とは
任意整理とは、裁判所を通さずに、債権者(消費者金融・クレジット会社など)と直接交渉して、借金の減額や将来利息のカット、分割払いの条件緩和を行う手続きです。
3年~5年の分割返済が一般的で、債権者との合意が成立すれば、その内容に従って返済を継続します。
自己破産のように財産を失うリスクがなく、家族や職場にも知られにくい点がメリットです。
主に安定した収入があり、借金総額がそれほど大きくない場合に適しています。
一方、元本は基本的に減らないため、返済能力が極端に低い人には向いていません。
また、信用情報に5年程度の事故情報が登録されるため、その間は新たな借入やクレジット利用が制限されます。
自己破産とは
自己破産とは、裁判所に申立てを行い、借金の返済義務を原則すべて免除(=免責)してもらう法的な制度です。
支払不能(借金が多すぎて返済できない状態)であることが前提となり、生活に最低限必要な財産を除いてほとんどの資産が処分されます。
ただし、免責が認められれば、借金から解放され、生活再建のチャンスが得られます。
注意すべき点は、「免責不許可事由」とされるギャンブルや浪費などの原因があると、裁判所の判断によって免責が認められない可能性があることです(ただし、裁量免責が出るケースもあります)。
また、官報に氏名が掲載され、一定の職業(警備員・保険外交員など)には就けなくなる制限も一時的に生じます。
しかし、現実的に支払いが困難な場合には、最も根本的な解決方法です。
個人再生とは
個人再生とは、裁判所を通じて借金を大幅に減額し(最大10分の1)、原則3年かけて返済していく手続きです。最大のメリットは、「自己破産とは違い住宅ローンを除外できる=マイホームを手放さずに済む可能性がある」点です。住宅ローン特則の利用により、家を守りながら借金の整理ができるため、持ち家のあるサラリーマンや自営業者に人気があります。
ただし、一定の安定収入が必要で、再生計画に基づいて継続的な返済を行うことが前提となります。また、手続きが複雑で、提出書類や必要な情報も多いため、弁護士に依頼するケースが一般的です。信用情報には約5~7年の事故情報が登録されますが、破産よりも社会的信用を維持しやすい手続きと言えるでしょう。
どの債務整理手続きが向いているかの判断方法
債務整理には「任意整理」「自己破産」「個人再生」の3つの方法がありますが、どの手続きが最適かは、借金の総額・収入状況・財産の有無・家族構成などに応じて判断する必要があります。
まず、安定した収入があり、借金を3~5年で返せる見込みがある場合は、任意整理が現実的です。
利息カットによって返済負担を減らせ、財産を失うこともありません。
一方、収入がなく返済の目処が立たない、もしくは借金総額が年収を大きく上回っているような場合には、自己破産が選択肢となります。
借金の免除が認められれば、生活を立て直す大きな一歩になります。
財産がある場合は「管財事件」になり、破産管財人がつく点に注意しましょう。
もし「家は手放したくないが借金は重すぎる」という方は、個人再生が適しています。
住宅ローンを守りつつ、借金全体を大きく圧縮できるためです。
また、警備員や保険外交員、宅建士など資格制限をされると困る人にも個人再生は向いています。
ただし、裁判所の認可や継続収入が必要となるため、手続きの煩雑さや時間的余裕も考慮する必要があります。
どの手続きがその人に合っているかは、その人の債務の額や収支から導き出される返済可能額などにもって変わるので、弁護士・司法書士に相談して判断してもらうことをおすすめします。
債務整理の流れ
債務整理は借金問題を解決するための法的手続きですが、いずれの方法でも「相談 → 手続き → 解決」の流れが基本です。
ただし、手続きの種類によって所要時間や必要書類、関与する機関(裁判所の関与有無など)が異なります。
ここでは「任意整理」「自己破産」「個人再生」の流れをそれぞれ紹介します。
任意整理の流れ
任意整理の流れは次の通りです。
相談・依頼
弁護士や司法書士に相談し、正式に依頼。債権者へ受任通知が送られると、督促や返済がストップします。
債権調査・交渉準備
借入先ごとの残債務や利息を確認し、返済可能な条件を検討。貸金業者からの取引履歴を取り寄せて、過払い金の有無もチェックします。
和解交渉・合意
代理人が各債権者と交渉し、将来利息のカットや返済期間の延長を目指します。合意内容は和解契約書として文書化されます。
返済開始
合意内容に従って、通常3~5年の分割返済が始まります。返済は代理人を通して行われることが多く、毎月一定額を支払います。
任意整理は裁判所を通さないため手続きが比較的簡易で、1~3か月程度で和解成立となるケースが多いです。
自己破産の流れ
自己破産の流れは次の通りです。
相談・準備
弁護士に相談し、申立書類の準備を開始します。
家計簿、収支状況、財産・債務の一覧など、多くの書類が必要です。
破産申立て
地方裁判所に破産申立書を提出します。
本人が一度は裁判所への出頭しなければならない場合があります。
破産手続きの開始決定
財産がない場合は同時廃止事件、ある場合や免責不許可事由がある場合は管財事件となり、破産管財人が選任されます。
債権者集会(※管財事件のみ)
破産管財人が財産調査・換価を行い、債権者集会で報告します。債権者の意見もこの場で確認されます。
免責許可決定・確定
問題がなければ借金が帳消しになり、生活再建が可能となります。申立てから完了までは通常3~6か月、管財事件では半年以上かかることもあります。
個人再生の流れ
個人再生は次の流れですすみます。
相談・受任
弁護士に依頼して受任通知を送付します。
債権者からの取立ては貸金業法によって一時停止します。
申立準備・書類収集
収入証明、財産一覧、債権者一覧表など、裁判所への提出書類を揃えます。
住宅ローン特則を使う場合は住宅ローンの明細も必要です。
個人再生申立て
地方裁判所に個人再生を申し立てます。
申立て後、再生委員が選任されることもあり、打ち合わせが必要です。
再生計画案の提出・認可
今後3年間でどのように借金を返済するかを示す「再生計画案」を作成。裁判所と債権者の認可が得られれば正式にスタートします。
返済開始
再生計画に基づき、原則3年(最長5年)で分割返済を続けます。住宅ローンを残しながら他の借金を圧縮できるのが大きな特徴です。
個人再生は手続きが複雑で時間もかかりますが、家や資産を守りながら借金を大幅に減らせる有効な手段です。
まとめ
司法書士法人TOTは、債務整理に強みを持つ司法書士事務所として、対応の丁寧さや費用の明確さで高い評価を得ています。
詐欺被害や消費者問題にも強みを持つ司法書士法人であり、借金の原因がこれらに該当するような場合には別途救済の可能性もある力強い味方であるといえます。
相談する際にはほかにも債務整理をしている事務所にも相談するのがおすすめです。
「はたの法務事務所」や「みやび法律事務所」などは費用の安さと相談しやすさで人気があり、「オーガスタ」や「赤瀬事務所」は専門性・誠実対応に定評があります。
これら複数の事務所に相談してみて、いろんな意見をもらい、自分と合う事務所を見つけることをおすすめします。
借金問題は一人で悩まず、早めに専門家へ相談することが解決の第一歩です。
まずは無料相談を利用し、自分に合った事務所を選ぶことをおすすめします。